熊野那智神社(くまのなちじんじゃ)は、宮城県名取市・高舘山の山頂に鎮座する神社です。
かつて海底から漁師によって引き上げられたご神体の光が、高舘山を示していたことにより創建されたという伝説があり、そのことが「閖上(ゆりあげ)」の地名の由来になったとされる神社です。
同じく名取市にある熊野神社、熊野本宮社とともに「名取熊野三社」のひとつに数えられています。
もくじ
熊野那智神社の神様
ご利益
- 海上安全・大漁祈願
- 健康・病気平癒
- 縁結び
- 必勝祈願
どんな神社?
養老元年(716)、名取郡廣ノ浦(現在の閖上)に住む漁師が、海底に光るご神体を見つけ引き上げました。
漁師はご神体を家に持ち帰り、大切にお祀りし、朝晩欠かさず祈りました。
するとある晩から、廣ノ浦より西の方角にある高舘山に向かって、龍のような光が走るようになったそうです。
そして漁師の前に羽黒飛龍の神となって現れました。
そのため高舘山に社殿を建設し、「羽黒山飛龍大権現」としてご神体を祀ったという伝説があります。
この言い伝えが、熊野那智神社の起源といわれています。
のちに名取老女の熊野三神の勧請にあたり、「熊野那智大社」として改称されました。
熊野那智神社は「名取熊野三社」の一つとして伊達家からの崇敬もあつく、社殿の造営や社地の寄付なども受ける格式ある神社でした。
その後、明治の神仏分離令によって、社殿に奉納されていた懸仏(かけぼとけ)などが関係者によって密かに埋められ、時を経て、明治31年(1898)の拝殿の移設工事中に床下から発見されています。
見つかった懸仏などは大変貴重なもので、現在は155点が国や県指定の重要文化財となっています。
熊野那智神社には鳥居はなく、境内の奥には鐘堂、表参道には神門があるなど、神仏習合期の名残が残っています。
閖上の地名の由来と観音堂
ちなみに漁師がご神体を引き上げた際に、「閖上(ゆりあがり)ノ濵と称せ」とのお告げがあり、地名を廣ノ浦から現在の閖上(ゆりあげ)に改めたという伝説も。※諸説あり
また引き上げたとされるご神体は、高舘山の那智観音堂に今も大切に安置されています。
熊野那智神社の御朱印
- 受付時間9:00~17:00(予告なしに変更あり)
- 初穂料300円
- 直書きしていただけます
- 不在の場合は書置きあり(無人)
オリジナル御朱印帳
御朱印帳ができました。
表はヤタガラスが透かしで入っています pic.twitter.com/UiJBl4Vstp— 熊野那智神社 (@takadatenathi) 2017年8月2日
初穂料1500円、御朱印代込み(予告なしに変更の可能性あり)
熊野那智神社へのアクセス
- TEL:022-765-8217
- 所在地:宮城県名取市高舘吉田字舘山8
参拝可能時間
- 9:00~17:00
駐車場
- あり(無料)