タケミナカタは、戦の神様です。
古くは狩猟の神として信仰され、狩猟の武器に神の力が宿る(狩りの成功に神の力を借りる)ということから連想され、いつしか武神として、武家を中心に篤く信仰されていきました。
また、山の神として狩猟を守り、水神・風神として農業に恵みをもたらす、人々の暮らしを大きく守護する神様でもあります。
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どんな神様?
古事記によると、「国譲り」のエピソードで最後まで国譲りに反対した神様がタケミナカタ。
アマテラスの命を受けたタケミカヅチは、出雲国の稲佐の浜に降り立つと、剣の刃を上向きに突き立て、その上にあぐらをかいてオオクニヌシに国譲りを迫りました。
アマテラスはオシホミミ(アマテラスの息子)がこの国を治めるべきだといっているが、オオクニヌシはどう思うか?
これをみたオオクニヌシは、
私には答えられません。わが子、コトシロヌシに意見を聞いてください。
と告げました。
そこでタケミカヅチはコトシロヌシに国譲りを迫ったところ、あっさりと承諾。
ところがコトシロヌシの弟・タケミナカタは、国譲りに反対しました。
そしてタケミカヅチに力比べを挑みます。
どうしてもこの国が欲しいなら、力比べをしようではないか!
タケミナカタはとんでもなく大きな岩を抱え、大岩を投げ捨て、タケミカヅチの手を取り投げ飛ばそうとしました。
すると、タケミカヅチの手は氷や剣に変身。
驚いたタケミナカタが手を引こうとすると、逆にタケミカヅチがタケミナカタの手を取り、軽くひねって投げ飛ばしてしまいました。
タケミナカタはあまりの力の差に恐ろしくなり、出雲から諏訪(長野県)まで逃げ、命乞いをしました。
私はこの諏訪から動きません!国はアマテラスのお子に差し上げます!
それ以降、タケミナカタはこの地に鎮まることとなりました。
それが現在の諏訪大社です。
「国譲り」のエピソードでは何とも情けないタケミナカタですが、時代がたつにつれ「武家の守護神」として信仰されるようになります。
その信仰は現在も続き、「戦の神様」として全国の神社に祀られています。
タケミナカタのご利益
- 五穀豊穣
- 商売繁盛
- 交通安全
- 武運長久
タケミナカタの別称
- 建御名方神(たけみなかたのかみ)
- 南方刀美神(みなかたとみのかみ)
- 御名方富命神(たけみなかたとみのかみ)
- 建御名方富命(たけみなかたとみのみこと)
- 健御名方富命(たけみなかたとみのみこと)
- 建御名方命(たけみなかたのみこと)
- 武御名方命(たけみなかたのみこと)
- 健御名方刀美神(たけみなかたのとみのかみ)
- 武南方富命(たけみなかたとみのみこと)
- 武南方神(たけみなかたのかみ)
- 武御名方主命(たけみなかたぬしのみこと)
- 御名方刀美命(たけみなかたのとみのみこと)
- 諏訪神(すわのかみ)
- 諏訪明神(すまみょうじん)
- 諏訪大明神(すわだいみょうじん)
- 諏訪南宮法性(すわなんぐうほっしょう)
- お諏訪さま(おすわさま)
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