日本の神さま・神話

トヨウケビメ(豊受大神)

トヨウケビメは日本神話に登場する女神で、農業をはじめとする衣食住を司る神です。

アマテラスが食事の世話をしてもらうために、伊勢に呼び寄せたとされ、伊勢神宮・外宮の祭神としてお祀りされています。

どんな神様?

「古事記」ではイザナミが火の神・カグツチを生んで火傷を負い、病に伏した時に生まれたワクムスビの子として誕生したとされています。

日本を代表する食物・穀物を司る女神で、のちに同じ食物神のウカノミタマと習合し、同一視されるようになりました。

伊勢神宮・外宮の社伝によると、アマテラスが「自分一人では食事の用意が大変なので、トヨウケビメをそばに呼んでほしい」といったため、外宮にトヨウケビメをお祀りするようになったんだとか。

また「丹後国風土記」という話の中では、悲劇の天女として登場しています。

伝説によると、天上からやってきた8人の天女が、丹波の山の中で水浴びをしていたところ、そのうち1人が老夫婦に羽衣を隠されて天に帰れなくなってしまいました。

天女は仕方なく老夫婦の家に住み、万病に効く酒を造ったところ、老夫婦はそれを売り大金持ちになります。

やがて巨万の富を得て悪心を抱いた老夫婦は、「あんたは私たちの子供じゃないだろ」といって、家を追い出してしまいました。

天女は住む場所を失い、さまよった末に奈具村にたどり着き、ようやくこの地を安住の地としたそうです。

のちに村人たちが天女をここに祀り、現在の京都・奈具神社に鎮座したといわれています。

地上に降りてきてから散々な目にあってきたけど、奈具村にきてようやく心が安らかになったわ・・・

私たちの生活を守護する神様

アマテラスのお世話係のようなイメージがついているトヨウケビメですが、実は日本の食を守る凄い神様。

トヨウケビメは日本の代表的な食物神で、その名前の「トヨ」は豊かさを表わし、「ウケ」は穀物のことを指しています。

伊勢神宮の御饌(みけ)の神として知られ、最高神・アマテラスの食事を調達する役割を持つ神というところから転じて、食物神の中でも最も力を持つ神様と考えられるようになりました。

トヨウケビメのご利益は?

  • 五穀豊穣
  • 農業・漁業守護
  • 産業守護
  • 開運招福
  • 厄除け

トヨウケビメは私たちの日々の生活を守る神様です。

そのためトヨウケビメをおまいりする時は、お願い事をするよりも日々無事に過ごせたことに感謝するのが良いとされています。

トヨウケビメの別称

  • 豊受大神(とようけのおおかみ)
  • 豊宇気毘売神(とようけびめのかみ)
  • 豊受気媛神(とようけひめ)
  • 宇賀能売神(うかのめのかみ)
  • 登由宇気神(とゆうけのかみ)
  • 等由気大神(とよけのおおかみ)
  • 止与宇可乃売神(とようけびめかみ)
  • 大物忌神(おおものいみのかみ)